WPP
Linux Mint 21.3 で Wine9 を公式リポジトリからインストールする

Linux Mint のリポジトリに含まれる Wine は 6.1 と古いので公式からインストールできるように設定し直します。

自分の知識不足が原因だと思うが、リポジトリのソース URL を探すのはちょっと面倒なことが多い。 Linux Mint 21.3 の場合は Ubuntu のコードネーム jammy に相当するのでその URL を探してくる必要がある。

; Wine をインストールしたことがあれば不要かもしれない
$ sudo dpkg --add-architecture i386

$ sudo wget -O /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key

$ sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/jammy/winehq-jammy.sources

$ sudo apt update
$ sudo apt install --install-recommends winehq-stable

$ wine --version
wine-9.0

Ubuntu コードネームは /etc/os-release で確認できる。

$  cat /etc/os-release 
NAME="Linux Mint"
VERSION="21.3 (Virginia)"
ID=linuxmint
ID_LIKE="ubuntu debian"
PRETTY_NAME="Linux Mint 21.3"
VERSION_ID="21.3"
HOME_URL="https://www.linuxmint.com/"
SUPPORT_URL="https://forums.linuxmint.com/"
BUG_REPORT_URL="http://linuxmint-troubleshooting-guide.readthedocs.io/en/latest/"
PRIVACY_POLICY_URL="https://www.linuxmint.com/"
VERSION_CODENAME=virginia
UBUNTU_CODENAME=jammy

参考

Linux Mint 21にWine 8をインストールする方法

Linux Mint で Kensington トラックボールにキーボードショートカットを割り当てる(その2)

追記: Bluetooth(再)接続時に設定を反映させるように変更した。

その1」で、ボタンの配置を変更したので、「その2」ではショートカットキーの割当てていきます。

ツールを少し整理していきます。

xbindkeys:
ここでは、マウスボタンが押されたときに、どのキーが押されたかをエミュレートするのに使います。
.xbindkeysrc ファイル:
xbindkeys の設定をここに書きます。(マウスボタンとキーの対応づけをします。)
xte、xvkbd:
.xbindkeysrc の中で指定します。これらのプログラムが実際のキーコードを送り出す処理をしているようです。

xdottool:
今回は使っていないが xte、xvkbd と同じように使うことができる xdottool というものがあるらしい。

最終的な割当状態

今回は残っている、上段:右ボタンにショートカットキーを割り当てます。

上段戻るタブを閉じる(Cntrol + W)
下段左クリック右クリック

結果からいうと xte を使いました。xvkbd だと何故か firefox はタブを閉じずに、ウィンドウそのものを閉じる現象が発生したのですが、xte なら目的の動作を実現できました。

ショートカットを割り当て

どうやら、.xbindkeysrc ファイルを書いて xbindkeys コマンドを実行すれば目的の動作は達成するようです。早速やってみます。

$ cd ~
$ vi .xbindkeysrc

"xvkbd -text "\[Control]W""
  b:10
:wq

$ xbindkeys

これで動いているはずですが、Firefox だと何故かタブではなくウィンドウ全体が閉じてしまいます。「がとらぼ」さんによると xte なら動作するケースむあるようなので xte に変更してみる

$ cd ~
$ vi .xbindkeysrc

# "xvkbd -text "\[Control]W"" # コメントアウト
"xte 'keydown Control_L' && xte 'key w' && xte 'keyup Control_L'"
  b:10

:wq

$ xbindkeys

動作しているか怪しいときは -n オプションでデバッグできる

$ killall xbindkeys; xbindkeys -n

ただ今回のコマンドは、タブを閉じちゃうのでターミナルでなかなか試しづらいかもしないです。

前回と同じように、.profile に設定を追加します。

その1」にも追記しましたが、/etc/udev/rules.d にルールファイルを追加しました。なのでルールファイルで指定したスクリプトにキーボードショートカットのマッピングを追加します。

$ cd 
$ touch slimblede.sh ; chmow 755 slimblade.sh
$ vi slimblade.sh
mouse_id='SlimBlade Pro'
xinput set-button-map "$mouse_id" 1 8 3 4 5 6 7 10 9

xinput
:wq

これでようやくできました。

参考

Linuxでマウス/トラックボールのボタン割当て変更 – がとらぼ

全てのマウスボタンを動作させる – ArchWiki

Xbindkeys – ArchWiki

xbindkeys/xteで任意のマウスボタン(キー)で任意のキーストロークが動くようにした(Keisingtonトラックボールのボタンをカスタムした) – Lambdaカクテル

Linux Mint で Kensington トラックボールにキーボードショートカットを割り当てる(その1)

追記: Bluetooth(再)接続時に設定を反映させるように変更した。

タイトルで説明しきれていないが、実はやりたいことが 2 つありまして

  • 1つ目は、ボタンの配置を変更したい。
  • 2つ目は、ボタンの一つにブラウザのタブを閉じるショートカットを割り当てる。

ちょっと長くなるので前半の「その1」でボタンの配置変更、「その2」でショートカットキーの割当てを記事にしていきます。

使うツールがいつくかあるので少し整理していきます。

xinput:
ここでは、マウスボタン再割当て、無効化をします。
xev:
マウスボタンが xinput のどの番号にアサインされているか確認します。

最終的な割当状態

今回設定する Kensignton Slimblade トラックボール には、4つの物理ボタンがあります。

ほぼすべてのトラックボール製品でボール部分のクリックはできないので便宜上別のボタンにマウスでいう中央クリックの役割をもたせています。でも中央クリックって使わなくないですか?少なくとも自分は使いません。

なのでそれを以下のように設定していきます。

上段戻るタブを閉じる(Cntrol + W)
下段左クリック右クリック


Mac や Windows で Kensington のトラックボールを使用する際はメーカー製の GUI ソフトでよしなにできるのですが、それに近い結果を目指します。

ボタン配置の変更

配置の変更にかかる前に現状を把握していきます。

$ xinput -list
⎡ Virtual core pointer                    	id=2	[master pointer  (3)]
⎜   ↳ Virtual core XTEST pointer        	id=4	[slave  pointer  (2)]
⎜   ↳ ETPS/2 Elantech Touchpad      	id=12	[slave  pointer  (2)]
⎜   ↳ ETPS/2 Elantech TrackPoint    	id=13	[slave  pointer  (2)]
⎜   ↳ SlimBlade Pro                           	id=15	[slave  pointer  (2)]
⎣ Virtual core keyboard                   	id=3	[master keyboard (2)]
    ↳ Virtual core XTEST keyboard     	id=5	[slave  keyboard (3)]
    ↳ Power Button                            	id=6	[slave  keyboard (3)]
    ↳ Video Bus                               	    id=7	[slave  keyboard (3)]
    ↳ Power Button                            	id=8	[slave  keyboard (3)]
    ↳ Sleep Button                            	   id=9	[slave  keyboard (3)]
    ↳ Integrated Camera: Integrated C         	id=10	[slave  keyboard (3)]
    ↳ AT Translated Set 2 keyboard            	id=11	[slave  keyboard (3)]
    ↳ ThinkPad Extra Buttons                  	id=14	[slave  keyboard (3)]

; SlimBlade Pro id=15 が見つかったので、そのボタンの割当状況を確認します。
$ xinput get-button-map 15
1 2 3 4 5 6 7 8 9

でここで出てきた 1 – 9 はこんなボタンがあるって意味らしい

1: 左クリック
2: 中央クリック
3: 右クリック
4: ホイール前
5: ホイール後
6: ホイール左右のどちらか
7: ホイール左右のどちらか
8: 戻る
9: 進む
10以上: Fn1、Fn2って続くらしい。。(ここ と StackOverFow でそんな書き込みを見た、出典知っている人がいたら教えてほしい)

でこの番号がどのボタンに割り当てられているか確認する必要がある。(動かした時の挙動でおおよそわかるはずだが確認しておく。)

xev を起動すると小さなウィンドウが表示される。ここにカーソルを持っていき、ボタンをクリックすると下のような感じでログメッセージが流れる。

$ xev -event button
Outer window is 0x5800001, inner window is 0x5800002

ButtonPress event, serial 25, synthetic NO, window 0x5800001,
    root 0x6ca, subw 0x0, time 66502224, (113,56), root:(2007,2320),
    state 0x0, button 1, same_screen YES

ButtonRelease event, serial 25, synthetic NO, window 0x5800001,
    root 0x6ca, subw 0x0, time 66502252, (113,56), root:(2007,2320),
    state 0x100, button 1, same_screen YES

クリックしたボタンによって、button1 の部分がそれぞれ異なるものが出てくる。

まとめるとこんな感じに割り当てられていることがわかった。

2 | 8 上段は、2: 中央クリック、8 戻る
——-
1 | 3 下段は、1:左クリック、3: 右クリック

上段左に「戻る」、右に「fn1」 を割り当てる

$ xinput set-button-map 15 1 8 3 4 5 6 7 10  9

このあと、上段右の 10 は他のキーコードを割り当ててしまうので本当はなんでもいいかもしれない。

これを再起動時にも反映させるために ~/.profile に以下の行を追加した。

有線の場合は、起動時に必ずアクティブなので .profile や .xprofile でいいようだが Bluetooth 接続の場合はサスペンドから復帰した時や、省電力モードに入って接続が切れると元に戻ってしまうようだ。

$ cd ~
$ vi .profile

; 以下を追加

;  自分のマウスにより変更してください
mouse_id='SlimaBlade Pro'
xinput set-button-map "$mouse_id" 1 8 3 4 5 6 7 10 9

:wq

Arch のページを参考に /etc/udev/rules.d/90-slimblade-wakeup.rule を作成した。 lsusb でPC 側のBluetoothデバイスの Vendoer:Product が 8087:0029 だと確認できたのでルールは以下のようにした。

$ cd /etc/udev/rules.d
$ vi 90-slimblade-wakeup.rule
SUBSYSTEM="usb",ATTRS{iVendor}=="80807",ATTRS{iProduct}=="0029" RUN=+"/home/[ユーザー名]/slimblade.sh"
:wq

以前 .profile に追加した設定部分を slimblade.sh に切り出す

$ cd 
$ touch slimblede.sh ; chmow 755 slimblade.sh
$ vi slimblade.sh
mouse_id='SlimBlade Pro'
xinput set-button-map "$mouse_id" 1 8 3 4 5 6 7 10 9

参考

Bluetooth – ArchWiki

Linuxでマウス/トラックボールのボタン割当て変更 – がとらぼ

Linuxでマウスのクリックボタンを変更| xinput set-button-map – shangtian’s blog

LinuxでKensington Expert Mouseのボタン配置を変更する | fukata.dev

Ubuntu Studio 24.04 にあとから日本語入力を追加

自宅のタワーを Linux Mint から Ubuntu 24.04 に入れ替えることにした。Mint も Ubuntu も同じ debian 派生なのでほぼ同じではあるのだが、Docker とかインストールする際に微妙に面倒なことになるので Ubuntu があたらしくなったこのタイミングで入れ替えることにした。

どのフレーバーでもいいのですが、これから動画関係を扱うことが多くなりそうなので Studio をいれることにした。そうすれば、ほぼ何も入れなくても作業にすぐかかれるからだ。

インストールに際して、ホームディレクトリの各フォルダを英語表記にしたいので英語モードのまま進めました。日本語を選択すれば、この手順は必要ないと思われます。

ホームディレクトリのフォルダ名の問題だけなら LANG=C Xdg-user-dirs-update コマンドでよかったのではと思うがまあ、あとの祭りですね。

結果からいうと公式の手順で OK でした。はじめ参照リンクの 「KDE neon 6 で fcitx5-mozc による日本語入力環境をセットアップする」をやってみたのですが、im-config を削除する必要はなかったようです。

環境

  • Ubuntu Studio 24.04
  • X11 (wayland ではないです)
  • 英語モードでインストール

手順

$ sudo apt install fcitx5-mozc kde-config-fctix5

これで OK でした。

参照

Install Fcitx 5 – Fcitx (公式)

KDE neon 6 で fcitx5-mozc による日本語入力環境をセットアップする / KDE 日本語フォーラム 🥷🍣 – KDE Discuss

Arch + KDE 6 (Wayland) で日本語入力環境を少しでもまともにする #archLinux – Qiita

Linux Mint fstab を止めて別パーティションでもごみ箱を使えるようにする

追記: 自動マウントできるように設定追加

今日は Linux Mint 21.3 Cinnamon の話です。

最近メイン環境を Linux Mint に変えているが、別パーティションのファイルはごみ箱が無効で困っていた。いろいろやってみるとどうやらマウント方法がまずかったらしい。

fstab のマウント設定を削除し、Mint の Disks で [User Session Defaults] にチェックを入れるとごみ箱が有効になりました。 試行錯誤するうちにパーティションを ext4 に再フォーマットしましたが不要だったかもしれない。(元に / は btrfs だがごみ箱は機能しています。)

手順

まず、 /etc/fstab から該当行を削除します。

次にDisks に行き、該当パーティションを選択します。

ギヤボタンをクリックし、Edit Mount options… を開きます。

[User Session Defaults] にチェックを入れます。

そうすると普通は /mnt/[UUID] という場所にマウントされるようです。ここまででごみ箱は使えるはずです。

個人的な好みですが、作業ファイルなどを /opt に置くようにしているのでいくつか追加の設定をします。

Disks のギヤボタンで Edit Filesystem.. を開き UUIDの代わりになるラベルを設定します。(ここでは opt と入れた)


これをすると /media/[ユーザー名]/ラベル にマウントされるようになるみたいです。このマウントポイントを/opt でアクセスできるように設定します。

$ sudo ln -s /media/[ユーザー名]/opt /opt

Xorg やデスクトップ環境周辺の設定は膨大な関連項目があってなかなか体系的に理解するのが辛い。てかほぼいきあたりばったりです。どこかにわかりやすく(詳細過ぎずに)まとまっているところがあるといいのですが、そう都合よくは行きませんね。

追記:

ここまでの設定では、起動時に自動マウントできないようなので以下を追加した。

Mint の Startup Applications にスクリプトを追加して起動時にマウントするようにする。

まずはスクリプトを書く。ここではファイル名を mnt-opt.sh とするが好きな名前でどこかに作る。

予め Disks で対象のパーティションの UUID をコピーしておく

$ vi ./mnt-opt.sh
#!/bin/bash
gio mount -d 16e67ee6-955c-4d6f-8f91-ef96f83e728f
:wq

$ chmod 755 ./mnt-opt.sh

Mint の Startup Applications でさっき作成したスクリプトを追加する。

これでログイン時に自動マウントするようになる。異なるユーザーでログインするときは Startup Applications の設定をそのユーザーでやり直す必要があると思う。

podman で Caddy + CakePHP5 を動かす

前回の続きです。php-fpm コンテナに CakePHP5 をインストールできたのでいよいよ CaddyServer を入れます。

目的の構成

一旦、今回 podman で建てようとしているコンテナとポートの構成を説明しておきます。

  • CaddyServer ホストポート:8080 > コンテナポート:80
  • php-fpm ホストポート: – > コンテナポート:9000
  • MariaDB ホストポート:3306 > コンテナポート:3306
  • ./html フォルダを作り CaddyServer と php-fpm からそれぞれリンクする

手順

Caddy コンテナ

Caddyfile を作成します。 / で CakePHP をホストする場合はシンプルです。

$ mkdir conf
$ vi conf/Caddyfile
:80 {
	# Set this path to your site's directory.
	root * /usr/share/caddy/app/webroot
	encode gzip

	# Enable the static file server.
	file_server

	# Another common task is to set up a reverse proxy:
	php_fastcgi localhost:9000

	# log
}

最初 /app などのサブディレクトリでホストしようとしましたが、参考リンクによるとサブディレクトリでホストするのは難しいらしいのでそうそうにあきらめました。

$ podman run --name caddy -p 8080:80/tcp \
  -v ./conf/Caddyfile:/etc/caddy/Caddyfile \
  -v ./html:/usr/share/caddy \
  caddy:latest

ここまでで MariaDB、Caddy、php−fpm の3つのコンテナが揃いました。podman 的には kubernetes の yaml ファイルにしろってことなので簡単に生成するために、podman-desktop で pod を作ります。

そのまま pod を yaml に吐き出したものを少し修正します。修正した結果はこんな感じです。

# Save the output of this file and use kubectl create -f to import
# it into Kubernetes.
#
# Created with podman-3.4.4
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  creationTimestamp: "2024-04-29T05:49:28Z"
  labels:
    app: caddy-pod
  name: caddy-pod
spec:
  containers:
  - args:
    - mariadbd
    image: docker.io/library/mariadb:11.3
    name: maria
    ports:
    - containerPort: 3306
      hostPort: 3306
    - containerPort: 80
      hostPort: 8080
    resources: {}
    securityContext:
      capabilities:
        drop:
        - CAP_MKNOD
        - CAP_NET_RAW
        - CAP_AUDIT_WRITE
    volumeMounts:
    - mountPath: /var/lib/mysql
      name: maria-data
  - image: docker.io/library/caddy:latest
    name: caddy
    resources: {}
    securityContext:
      capabilities:
        drop:
        - CAP_MKNOD
        - CAP_NET_RAW
        - CAP_AUDIT_WRITE
    volumeMounts:
    - mountPath: /etc/caddy/Caddyfile
      name: caddy-file
    - mountPath: /usr/share/caddy
      name: html-caddy
  - args:
    - php-fpm
    image: localhost/my-php:latest
    name: php
    resources: {}
    securityContext:
      capabilities:
        drop:
        - CAP_MKNOD
        - CAP_NET_RAW
        - CAP_AUDIT_WRITE
    volumeMounts:
    - mountPath: /usr/share/caddy
      name: html-fpm
    - mountPath: /usr/local/etc/php/php-fpm.conf
      name: fpm-conf
    - mountPath: /usr/local/etc/php/php.ini
      name: php-ini
  restartPolicy: Never
  volumes:
  - hostPath:
      path: /opt/ws/podman-caddy/maria/data
      type: Directory
    name: maria-data
  - hostPath:
      path: /opt/ws/podman-caddy/conf/Caddyfile
      type: File
    name: caddy-file
  - hostPath:
      path: /opt/ws/podman-caddy/html
      type: Directory
    name: html-caddy
  - hostPath:
      path: /opt/ws/podman-caddy/html
      type: Directory
    name: html-fpm
  - hostPath:
      path: /opt/ws/podman-caddy/php-fpm/php/php-fpm.conf
      type: File
    name: fpm-conf
  - hostPath:
      path: /opt/ws/podman-caddy/php-fpm/php/php.ini-development
      type: File
    name: php-ini
status: {}

この yaml ファイルで pod を起動してみます。

$ podman play kube caddy-pod.yaml

localhost:8080 にブラウザアクセスしてみます。

MariaDB との接続がまだできていませんが、動作するところまで到達しました。

参考

The “subfolder problem”, OR, “why can’t I reverse proxy my app into a subfolder?” – Wiki – Caddy Community

podman で cakephp5を動かす

だいぶ佳境に入ってきましたが podman で cakephp5 を動かす続きです。php-fpm コンテナを作り、CakePHP5 をインストールします。CaddyServer は長くなるので次の記事にします。

目的の構成

一旦、今回 podman で建てようとしているコンテナとポートの構成を説明しておきます。

  • CaddyServer ホストポート:8080 > コンテナポート:80
  • php-fpm ホストポート:- > コンテナポート:9000
  • MariaDB ホストポート:3306 > コンテナポート:3306
  • ./html フォルダを作り CaddyServer と php-fpm からそれぞれリンクする

本来なら MariaDB のポートは、php-fpm からしかアクセスしないのでホスト側に露出しなくて良いのですが、ホスト側から触れたほうが便利なので便宜上開けてます。インターネット上のサーバに建てる際は開けないほうがいいでしょう。

Caddy と php-fpm コンテナは分けなくてもいいのかもしれませんが今回は分けています。

php-fpm の設定はちょっと面倒なのでちゃんと手順を追って示していきます。

手順

php-fpm コンテナ

php-fpm イメージのビルド

php のコンテナはイメージ持ってくるだけでは済まないので Dockerfile をつくります。

FROM php:8.3-fpm-bookworm
LABEL MAINTAINER="mnishi"
ARG UID=1000
ARG GID=1000

RUN apt-get update && \
    apt-get install -y git zip unzip vim libonig-dev libxml2-dev wget && \
    docker-php-ext-install intl pdo_mysql bcmath mbstring simplexml
RUN wget https://getcomposer.org/installer -O composer-installer.php && \
    php composer-installer.php --filename=composer --install-dir=/usr/local/bin && \
    composer self-update

RUN usermod  -u $UID www-data && \
    groupmod -g $GID www-data

WORKDIR /var/www

イメージは、Debian の方がまだ慣れているので 8.3-fpm-bookworm としました。

apt-get で必要なモジュールをインストールしてますが、vim は完全な好みなので入れなくていいです。wget も不要かもしれません。

docker-php-ext-install で CakePHP に必要なモジュールをインストールします。

/usr/local/bin に composer をインストールします。

ARG UID= とARG GID= は、ホスト側の実行ユーザーの uid、gid を渡すための環境変数です。もしかすると初期値はいらないかもしれません。

php-fpm コンテナの起動

ビルドする前に www-data ユーザをホストに作っておき、ログインユーザーのグループにも追加しておきます。

$ useradd -M www-data
$ usermod -aG www-data [ログインユーザー]

ビルドします。Dockerfile と同じフォルダで以下のコマンドを実行します。

$ buildah bud --build-arg UID=$(id -u www-data) --build-arg GID=$(id -g www-data) --tag my-php . 

一旦コンテナを起動して、設定ファイルを php-fpm フォルダに取り出します。(フォルダ名はなんでもいいです。)

$ mkdir php-fpm
$ podman run --name tmp-php -d localhost/my-php
$ podman cp tmp-php:/usr/local/etc/php/php.ini-production ./php-fpm
$ podman cp tmp-php:/usr/local/etc/php/php.ini-development ./php-fpm
$ podman cp tmp-php:/usr/local/etc/php/php-fpm.conf ./php-fpm
$ podman rm -f tmp-php

使わないかも(設定を変更しないかも)しれませんが、一応 php.ini と php-fpm.conf を取ってきます。

取ってきた設定ファイルを使用してコンテナを起動します。

podman run -d --name php \
    -v ./php-fpm/php/php-fpm.conf:/usr/local/etc/php/php-fpm.conf \
    -v ./php-fpm/php/php.ini-development:/usr/local/etc/php/php.ini \
    -v ./html:/usr/share/caddy \
    my-php

起動に失敗するようでしたら、-d を外してエラーを眺めてください。

php-fpm コンテナ内で CakePHP のインストール

ここまで全てがうまく行っていれば、コンテナの中に入って composer で CakePHP をデプロイできるはずです。

; ホスト側から
$ podman exec -it caddy-pod-php /bin/bash 

 ; コンテナの中に入った
# cd /usr/share/caddy
# composer create-project --prefer-dist cakephp/app:"5.*" app
Do not run Composer as root/super user! See https://getcomposer.org/root for details
Continue as root/super user [yes]? yes
; root  で動かしているよと怒られるが無視する

.... いろいろログが流れる

Set Folder Permissions ? (Default to Y) [Y,n]? y
Permissions set on /usr/share/caddy/app/tmp/cache
Permissions set on /usr/share/caddy/app/tmp/cache/models
Permissions set on /usr/share/caddy/app/tmp/cache/persistent
Permissions set on /usr/share/caddy/app/tmp/cache/views
Permissions set on /usr/share/caddy/app/tmp/sessions
Permissions set on /usr/share/caddy/app/tmp/tests
Permissions set on /usr/share/caddy/app/tmp
Permissions set on /usr/share/caddy/app/logs
Updated Security.salt value in config/app_local.php

流行りのルートレス構成ではないので、怒られますがひとまずそのまま行きます。(慣れた所でもう一度ルートレス構成をやってみてもいいかもしれない。)

CakePHP のインストールで php モジュールが不足してエラーが出た場合は、exec でコンテナ内に入り docker-php-ext-install で不足モジュールをインストールして composer が動作するか確認します。
うまく行ったら、Docker ファイルに不足モジュールを追加しします。その後、イメージのビルドからやり直します。

参考

podman で nginx + php + mariadb を立ち上げてみる | zu-min.com

podman で MariaDB を動かす

さて、先日から格闘している podman の続きです。cakephp5 を動かす pod を作成すべく作業をしているわけですが、本日は MariaDB 編です。

MariaDB を動かすには root ユーザーのパスワードやらを渡す必要があるのですが、ネットを検索するとコマンドラインで -e で環境変数を指定するスタイルが多く見つかります。個人的に長過ぎるコマンドラインは好きではないので (読み取るのも打つのも大変なので) 環境変数は別ファイルで逃がす形にします。

MARIADB_ROOT_PASSWORD=caddy-cake-PASSWORD
MARIADB_DATABASE=cake
MARIADB_USER=cake
MARIADB_PASSWORD=cake-user-PASSWORD
TZ='Asia/Tokyo'

なんとなく見てわかるとおりと思うので実際のパスワードやなんかはお好みで変えてください。

起動するには、env ファイルのあるディレクトリで以下のようにします。(前提条件として docker Hub registry のセットアップは終わっているものとします。)

podman run -d --name maria \
	--env-file ./env \
	-v ./maria/data:/var/lib/mysql \
	-p 3306:3306/tcp \
	--userns keep-id \
	mariadb:11.3 

MariaDB のデータはホスト側のファイルシステムに直接リンクしてます。その際 –userns keep-id がないとコンテナ内に割り当てられた uid (100239 とか大きな値になる)がファイルオーナーになるので嬉しくないです。

–userns keep-id をつけると ./maria/data が自分の所有になるのでいい感じです。

まだ不慣れなのもあるのですが、どうも docker-desktop と異なり podman-desktop は cli で指定できるオプションがだいぶ削られているような気がします。(お前がわかっていないだけという可能性も否定できないですが。。。)

しばらく続きます。

podman run -d –name maria \
–env-file ./env \
-v ./maria/data:/var/lib/mysql \
-p 3306:3306/tcp \
–userns keep-id \
mariadb:11.3

wordpress のパーマリンク設定を基本に変更

今回は、WP のパーリンク設定についての備忘録です。

今のwordpress サイトは数ヶ月前にさらから設定したものですが、パーマリンクに [投稿名] が入っていました。先日ふと気になって WP Statistics のページ眺めてると、リンクを辿れないページがあることに気づきました。

辿れないページは [投稿名] の後ろに %e04feo みたいな読めない文字列が連なっていました (% 以降は雰囲気です)。恐らくですが、日本語処理がどこかでミスっているっぽいらしい。

具体的な不具合の箇所はPHP の設定なのか、wordpress の設定かわかりませんが追求するのが面倒なので [基本] に戻すことにしました。

設定箇所は以下です。

admin ログイン > 設定 > パーマリンク > 基本

検索エンジンにインデックスされていたページがすべて死んだので、しばらくどこからも検索されないだろう。

Linux Mint カレンダーで CalDAV/CardDAV を扱うには Evolution を入れる

さてカレンダーアプリは Synology NAS のカレンダーをメインで使っているのですが、Linux Mint をメインで使うようになってちょっと困っていたのがカレンダーの管理です。

Linux Mint には gnome カレンダーがついているっぽいのですが、そこで CalDAV アカウントを追加する方法がありませんでした。そのため避難先として Vivaldi ブラウザのカレンダ機能を使っていました。

Vivaldi も決して悪くはないのですがブラウジング中に予定を見たいときに、見ているタブが隠れてしまうのと、操作性と画面のウルサイ感じが地味にストレスでした。

とはいえ メールは完全に Web ベースしか使っていないので Evolution 使うのはちょっと大げさだとかんじていましたが、Chienomi さんのページをみると
「 Evolution 入れて CalDAV カレンダーを追加すると gnome カレンダーから参照できるようになる。」
なんですと ?!。ということでやってみました。

Evolution を起動し、カレンダーを追加した後、gnome カレンダーを起動するとあっさりとカレンダーのアイテムが表示されるようになりました。

CardDAVアドレス帳も同じように、Evolution で追加してやると gnome Contats (日本語表示していないのでわからないのですが、恐らくアドレス帳じゃないかと思う) で CardDAV の参照ができるようになった。

1 つ課題が解決しました。

参照

Linux環境でCalDavを使ったカレンダー利用 – Chienomi

Using a CalDAV calendar